Club GERONIMO Challenge 2019 佐渡組 参戦記(Aタイプ柴田知代 選手)

佐渡参戦記

昨年、参加資格がなく応援にまわった佐渡トライアスロン。今年は、Aタイプに挑戦できるよう事前にミドルディスタンスの他大会を完走し、準備万端で応募、無事に当選して出場することが決まった。ロングのトライアスロンは自身3回目。2011年の宮古島大会以来で、佐渡Aタイプは初めての挑戦になる。トライアスロン大会への出場も、2013年の佐渡Bタイプ完走を最後に遠ざかり、5年もの月日が経ってしまった。

「どれくらい練習すれば完走できるのだろうか。」 まったく見当がつかなかった。手探り状態での練習の日々が続き、とうとうレース当日を迎えてしまった。正直言って、不安しかなかった。

<スイム>1:37:32

大会恒例のスイムバトルも6年ぶり。恐る恐る泳ぎ始める。最初の数百mはコース幅が広いせいか快適に泳げたが、そのあと大混雑になり前に進めない。左利きの左呼吸なのでコースロープ沿いに泳ぐ作戦は失敗だったか…。頭を殴られたり背中から乗っかられたり、不意の衝撃で呼吸が乱れるとパニックになった。とにかく落ち着いて泳ごうと、周りの選手とは競り合わず、体力温存するようなペースや泳ぎ方で1周目を終えた。時計は49分。このペースで49分なら悪くない。2周目は波やうねりが大きかったが、ブイの位置と進行方向の確認をこまめに行なって泳ぎきった。

<T1>0:14:08

快適に泳ぐためウェットスーツの下に水着を着ていたので、女子更衣室にこもってバイクウェアに着替えた。同時に、水分補給と固形物を摂取。支度に時間がかかったけど、更衣室に誰もいなかったので、ひとり冷静になって頭を切り替えることができた。

<バイク>7:41:25(T2含む)

3種目のなかで一番練習してきたバイクパート。とにかく脚を使わないように、回転数と心拍数を重視して走らせる。初めての大佐渡。景色が素晴らしい!適度なアップダウンもあり最高に気持ちのいいコースだった。72km地点の鷲崎ASを過ぎたあたりから平坦が続き、精神的にトーンダウン。応援声援の多い両津で一時回復したが、161km地点の小木ASまで我慢の時間となった。

「このペースでは、応援団のいる小木の坂に間に合わないのでは?」 130km地点あたりで急に不安になり、バイクウェアのポケットにしのばせていたコースマップを見て、残りの距離と区間と関門時間を確認。応援団の撤収予定14時半にはなんとか間に合いそう。状況によってはペースアップするつもりでいたが、このままのペースで小木の坂を目指した。

小木ASに14時10分、応援団のいる場所に14時20分に到着した。男子3人の力強い声援は、わたしの疲れた背中を押してくれた。

<T2>0:10:54

地面に座り靴を履き替えただけだったのに、10分もかかってしまった。できれば15時半までにランスタートしたかったが、3分の遅れでスタート。

<ラン>5:12:00

一番練習できていないランパート。できるだけ制限時間までの貯金を作りたいと思い、1周目の21kmは歩かずにひたすら走った。でも、思うように脚は動かない。ピッチを意識してとにかく前に進む。途中で再び応援団に出会い、単調なランコースのなかで刺激が入る。ありがたい。 「昨年は自分も応援していたんだなぁ。最後まで諦めず走っている選手の姿に感動したっけ・・・。」ここまで来たら絶対に完走したい!絶対完走への決意を改めて確認した。

なんとか18時ごろ本部に戻ってこれた。残り3時間半で21km。大きなトラブルがなければ完走できる時間だ。ペースと残り時間を計算しながら2周目は走った。脚がつらないようにASでは必ず梅干を口に入れ、エネルギーを切らさないために最後の最後までおにぎりやバナナを食べた。

ゴールまであと少し。商店街での応援が胸に響いた。「おかえり!」「よく頑張ったね!」もう終わっちゃう、終わっちゃう。。さっきまで早く終わって欲しいと思っていたけど、たくさんの人に応援してもらえた最高の一日が終わっちゃう。。涙が出た。会場に入り、ゴールゲートまであと数十m。同伴者専用の出入口に目をやるが、先にゴールしているはずの旦那がいない・・・。ひとりでフィニッシュテープを切った。

<結果>14:45:05

完走できて嬉しいのはもちろんのことですが、応援してくださった多くの方々に感謝したい。応援声援がなければ、あそこまで頑張れなかった。 島民の皆さん、家族・友達の応援で来ていた皆さん、大会関係者の皆さん、ボランティアの皆さん、そしてジェロニモ応援団の皆さん。朝早くから夜遅くまで、長い時間本当にお疲れさまでした。ありがとうございました。

柴田 知代

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「きっちり完走、お見事!」