Club GERONIMO Challenge 2018 佐渡組 参戦記(Aタイプ土屋選手)

『2018 佐渡国際トライアスロン大会Aタイプ参戦記』

30周年記念大会である。つまり、佐渡島出身の私がトライアスロンに出会ってから30年目の節目。当時、実家の沿道はAタイプのランコースであり、第1回大会から3回大会までAタイプで連続優勝した城本徳満さんに憧れて、トライアスロンをするようになった。小さい頃は、自転車の後輪にガムテープを貼りまくり、黒のスプレーで塗りつぶし、ディスクだと真似事をした。DHバーも針金に新聞紙を巻きつけ、それにテープを巻き、その自転車に乗り喜んでいたものだ。そんな当時の小学生時代の私に恥じないパフォーマンスをしたいという思いで、今大会にのぞんだ。

8/29には佐渡入りし、バイク実走をして、8/31にチームが来るまで待った。その間、大雨洪水警報が出るほど、雨が降っていた。前日には雨は晴れ上がり、絶好のコンディションで大会当日となった。

結果
13時間27分54秒 290位/795人完走中でした。
swim 1時間25分31秒  4km
bike 7時間3分28秒(bike→runトランジットも含む、手元の時計では6時間47分33秒)190km
run 4時間58分55秒 42.2km

total 236km

(昨年14時間20分28秒であり、53分速くなった)

[swim]2km×2の4km
スイムチェック、試泳が終わり、海岸に上がり、Cタイプ応援団と話していると、スタート1分前になり、恐ろしいことに気づく。ゴーグルのゴム紐が、切れていた。チエさんが、こんな時があろうかと、予備のゴーグルを持参していたのでそれをお借りすることになった。女神降臨、奇跡が起きた。「もうこれ以上は何も起こらないから大丈夫だ」と励まされ、ゴム紐を調整して、すぐにスタート。
このゴーグルの視界がとてもよい、周りが良く見える。
佐渡はいつものことだが、スタートバトルになる。隙間を見つけて、少しずつ前に出て行く。ペースがどうこう考える余裕は全く無く、とにかく泳ぎやすい位置を探しながら前進した。第一ブイを過ぎた辺りから、大分バラけてきた。第ニブイを過ぎ、浜辺に向かい直進する。右ブレスなので、太陽が眩しい。一旦浜辺に上がり、この時点で42分、まずまずのペースだ。二週目に入る。バトルは全くなく、自分のペースで泳いで行く。一つ一つストロークを確かめながら、前に進む余裕があった。途中水温が下がる場所もあり、気持ちよく泳げた。スイムアップ近くになると、スイムキャップが脱げそうな感じがしてどーにもならなかったので、スイムキャップを手に握りしめて泳ぎ続ける。それ以外は、何一つ問題なくスイムアップ。吐き気・嘔吐などの脱水症状なく、体調に問題なし、バイクトランジットに向かう。無理して、とばしてないので疲れは全くなかった。

swim 1時間25分31秒  4km
昨年より、4分速い。

トランジットで、この日第ニの問題が起きた。ヘルメットのフェイスシールドがない、周りを探したが見当たらず、仕方なく、ラン用のサングラスを使った。写真を撮られることを考えると、絶対にシールドの方が格好いいが仕方なく諦めた。スタート前に大塚さんに写真を撮られる。「あー、シールドがあればなぁー」と思い、バイクスタートした。

[bike]190km
佐渡を1周するダイナミックなコース、これが佐渡大会の最大の魅力だろう。
昨年の反省から、最も力を入れて練習し、このパートだけは速く走りたいぐらいのこだわりがあった。
スタートからゴールまで、インドアバイクトレーニングのサウンドが頭の中を駆け巡っていた。特に坂道では、ロシア民謡のカチューシャが流れ、ぐんぐん登る。
スタート直後はフラットが続くが決してスピードを上げることなく、28-29km/hで抑えて入る。その後、小さな坂、フラットが永遠に続くことになるが、ギアは軽めにして、高回転でペダリングした。小さい坂も、ややもすると、フラットの重いギアのままで乗り切りたくなるが、いくつ続くのか把握しているので、それを考慮すると多少周りから遅れをとっても、軽いギアに切り替えて高回転を維持した。岩谷口、大野亀の坂も、軽いギアでとにかく高回転で登る。見立を過ぎて、内海府のフラットに入るが、ここから住吉ASまでの約30kmある。向かい風そこそこ、ひたすらDHポジションの高回転で耐え抜く。住吉ASを11時間9分に通過し、105km地点で3時間38分であり、約ave 30km/h。両親が応援していた、宣言していた11時通過より、9分遅れた。ここから、水津に行くまでに真木、大川、入川などの、そこそこの坂が待ち構えているが、試走で走っているので、無理なくクリア。水津を過ぎ、弁天岩辺りでペースが上がらなくなったので、3分程度のトイレ休憩をし、自販機でリアルゴールドを買い飲んで再スタート。リアルゴールドが効いたのかペダルを踏み込めるようになった。ここ水津から小木までの前浜はフラットが続く。内海府のフラットと同じく、多少の向かい風フラットであり、DHポジションで、高回転ペダリングをする。150km地点で5時間15分ぐらいでペースは全く落ちず。難所小木の坂(161km地点)通過が、13時ちょい過ぎ、昨年より1時間近く速い。Cタイプ応援団が応援して下さり、「ワンツー、ワンツー」と声をかけて頂く。小木→羽茂→西三川→鉄砲鼻あたりまで20kmは、緩やかだが長いダラダラとした坂が続く。これが、160km地点以降にあるので、選手の足を痛みつける。さすがに、両側大腿前面の筋肉が痙攣しかかっていた。ここも、高回転ペダリングでしのぐ。
最後の10kmは、またまた、やや向かい風フラット。踏ん張っても、27km/hを出すのがやっと。前の選手を次々とかわしていくと、途中、後ろの選手がずっとドラフティングしてきたので、「前に出るなら出ろ、それができないなら、後ろに下がれ」と言ったら、彼は後退した。耐え抜いて、バイクフニッシュ。
サイコンでは、6時間47分43秒。昨年より、45分速い。
スイムアップ346位→バイクフニッシュ288位で順位を上げる。いつも、バイクで順位を落としていたが、今回は順位を上げた。

トランジットでランの準備をして、最後のトイレを済ませ、ランスタート。ここでは特にトラブルなし。

[ランニング]21.1km×2のフルマラソン
14時28分にランスタートしたが、気温も日差しも強く、ジリジリしていた。1周目までは、6分10-30秒/kmのペースを何とか保ち走る。ひたすら我慢が続く。ランになると、周回コースなので、同じチームの方とすれ違うことになる。自らも声を張り上げて、互いの健闘を讃えあった。
2周目に入ると、両側大腿及び下腿後面が痙攣し始めた。止まると痙攣の範囲が前面にも達するので、止まらないようにし、痙攣が起きにくいフォームがあったので、そのフォームで走り続ける。記録を見ると、6分40-7分/kmまでガタ落ちしている。残り10kmの地点で日が暮れてしまった。この時点で、「明るいうちにゴールする」という目標は達成できず。
しかし、ゴールを目指すしかなく、耐えて耐えて前に進む。無理にペースを上げると、足の筋肉が全て痙攣し、走れなくなる恐れがあったため、ペースを維持する。河原田小学校グラウンドに入り、19時27分54秒にフニッシュ。
4時間58分55秒
昨年より17分速い。

バイクスタート288位→フニッシュ290位で、僅かに順位を落とした。

[まとめ]
結果は、昨年より、53分速いことになり、特に昨年大会で課題となり、必死に取り組んだバイクで結果をだしたことが大きな成果である。スピニング、ローラー、実走とバランスは良いかどうかは別として、それぞれに何のためにやっているかを考え、その意義に集中して取り組んだ。6月にIM Cairnsに出場したが、バイクタイムが、佐渡の方が10km長く、難所も多いが、15分しか違わなかった。佐渡のバイクを頑張ったのか、CNSのバイクをサボったのか、うーん、おそらく後者ではないかと思う。
ラン後半で失速したのは、痛い思いをした。ランパフォーマンスの低下は、バイクパフォーマンスの影響もあろうが、ラントレーニング不足は否めない。今後の課題であろう。10月以降はしばらくは、毎年のことだが、マラソン中心にしたい。30代前半のパフォーマンスを取り戻さなくてはならない。なかなか自己ベストが出ない、ここ3年間である。10/28横浜マラソン、12/2 湘南国際マラソン、12/9埼玉国際マラソン出場予定。

スイムは、不得意だと最も自負している種目であり、基本だけを中心にプールで練習を重ねた。6月ぐらいから、しつこく、茅ヶ崎に通い、OWSの効果が出たと思う。

トレーニングとしては、仕事上、月半分以上は夜勤当直をしているので、なかなか思うような時間がとれず、苛立ちを覚えた時もあったが、とにかく、頭を使い、効率・質を重視し、常にトレーニングできる、体を整えるようにしてきた。その効果は出たと思う。
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今回の目標は、「小さい頃の自分に恥じないパフォーマンスをすること」と「明るいうちにゴールすること」であった。後者は達成できず、来年に持ち越し。前者は、30年前の小学生の私も許してくれるパフォーマンスではないかと思う。
今年のロングディスタンスは、IM Cairnsと佐渡Aで終了。いずれも良いレースであった。
来年は、3月にIM NZ、6月にIM Cairns、9月に佐渡Aの予定。佐渡Aでは、さらに1時間は縮め、「明るいうにゴールしたい」と思う。
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土屋 光正
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「限られた時間の中でやり切った!」